タリヘーレ四重奏団演奏会


2009年1月24日、兵庫県三木市の三木山森林公園音楽ホールで、タリヘーレ四重奏団の演奏会を開催しました。曲目は以下の通りです(最後の曲はアンコール曲です)。


♪ ブルッフ   ピアノ三重奏曲 ハ短調 Op.5
♪ ベートーベン  ピアノ三重奏曲第1番 変ホ長調 Op.1-1
♪ ブラームス  ピアノ四重奏曲第3番 ハ短調 Op.60

♪ シューマン  ピアノ四重奏曲より 第3楽章

曲目の解説を当日配布しようと思っていたのですが、間に合わず、曲の簡単な紹介を、ステージ上で演奏前にするというスタイルをとりました。地味な室内楽の演奏会であるにもかかわらず、40名の方々においでいただき、演奏を聴いていただきました。

ブルッフのピアノ三重奏曲は20歳の時に作曲したもので、演奏される機会がほとんどない曲です。2001年に、タリヘーレ三重奏団としてカザルスホール室内楽フェスティバルに出演したときに第3楽章を演奏し、その後、全曲演奏することが出来るまで、「寝かせて」いました。というのは、第1楽章も第2楽章も曲をうまく把握することができず、なかなか演奏しづらいものだったからです。しかし、循環形式でかかれており、第1楽章の冒頭のテーマが、第3楽章の最も美しいところと最後に再度登場する曲なので、全曲演奏をしたいと思い続けていました。

ベートーベンのピアノ三重奏曲第1番は、第1楽章が難しくて、なかなか全曲演奏をする勇気が持てなかった曲です。プロの演奏を聞くと、第1楽章はとても素敵な曲なのですが、いざ自分たちで演奏してみると、いわゆる「曲にならない」という感じになってしまいます。緊張感がなく退屈に聞こえてしまうのです。完璧な基礎力がないと、うまく表現できない曲だと思いますが、そのあたりがネックだったし、そして、ネックでありつづけるのです。

ブラームスのピアノ四重奏曲第3番は、その第1楽章だけを、2002年のカザルスホール・アマチュア室内楽フェスティバル、および、しからわほーるアマチュア室内楽フェスティバルで演奏したことがありました。室内楽の中ではとても有名な曲で、名曲の誉れが高く、我々アマチュアが演奏しても様になるかもしれないとは思っていました。しかし、チェリストが頑強に拒否してきたため、全曲演奏をすることが出来ませんでした。ご存知のように、第3楽章では冒頭からチェロの長いソロがあります。チェリストはそれを拒否してきたしだいです。とても演奏できない!フレーズが長すぎる!稚拙さが顕著に目立ってしまう!ということが拒否の理由でした。結局それらは却下され、演奏するに至ったしだいです。