タリヘーレ三重奏団 plus 宮崎万里 演奏会

<パリを吹きぬけた近代音楽の風>

    


初めての試み

今回は、宮崎万里さんにゲスト・ヴァイオリニストとして参加していただくことで、実現した演奏会でした。宮崎さんは、日本クラシック音楽コンクール3位、江藤俊哉ヴァイオリンコンクール2位の実績を持つプロ・ヴァイオリニストで、タリヘーレ三重奏団のヴァイオリニストがかつて師事していたこともあり、トントン拍子に話がすすんで今回のコラボ実現となった次第です。宮崎さんもタリヘーレのヴァイオリニストも東京在住なので、今回の演奏会は東京で行うことにしました。

会場

代々木の「ムジカーザ」にしようかとも思ったのですが、日程があわず、今回は「ルーテル市ヶ谷ホール」を会場にすることにしました。ルーテル教会の礼拝場を兼ねたホールですが、市ヶ谷の駅からすぐのとろで足の便もよく、さらに何といっても、とても響きのよいホールでした。弦楽器の音がホール全体にきれいに響いて、とても満足でした。夜の公演でしたが、昼は教会の行事のため借りることができなかったので、リハーサルは、前日の金曜日の朝でした。演奏会当日は雨模様でしたが、90名近くの方にきていただきました。ありがとうございました。

曲目

ルクーのピアノ四重奏曲をしたい、という思いがまずあったので、ヴァイオリニストをゲストに招き、タリヘーレ三重奏団のヴァイオリニストはヴィオラに持ち替えることでピアノ四重奏の形態にしました。もう1曲、フランス近代音楽のピアノ四重奏曲を、ということで、ショーソンのピアノ四重奏曲も考えたのですが、結局フォーレのピアノ四重奏曲第1番に決定しました。二つだけだと短いし、あと1曲ピアノ四重奏曲を入れると長すぎるしと考えた結果、二つのピアノ四重奏曲の間で「箸休め」を入れようと考え、イベールの二つの間奏曲を選曲しました。フルート、ヴァイオリン、チェンバロまたはハープのための曲ですが、ヴァイオリン2本の響きもとても美しいので、ヴァイオリン2、ピアノ1という構成で演奏しました。映画音楽のように美しい曲で、大好評でした。アンコールには、やはりフランス近代音楽としてフローラン・シュミットのピアノ四重奏曲「偶然」から最終曲を演奏しました。

  
ルクー 「ピアノ四重奏曲」             イベール「二つの間奏曲」